酷暑の中、遅れて入荷した米松合板(19ミリ厚)24枚を粗カットしました。
熱中症になることが心配でしたが、工程上、この作業は一度に行いました。
非常に高価な米松合板を一度に大量にカットすることはめったにないことです。
9台分のパラゴンレプリカの材料カットです。244㎝X122㎝の大判から約半分に粗カットして、工房に入庫しました。
ただ半分にカットしているのではなく、材料無駄を極力排除した板取を考慮した上のカットです。
同時に天板・側板・底板など、見える箇所の材料は、無節や補修無しの合板をセレクトしました。
今回の19ミリ厚米松合板は、船舶用で最高のものです。
素材の米松は、天然のものですから、完璧な品質のものは無く、良いものや少し悪いものなどばらつきが多少有ります。
そこで、適材適所を1枚1枚考慮してカットしたのです。
約122㎝X122㎝の合板が48枚有ります。次にこの半分にカットです。約122㎝X122㎝の大きさでは、テーブルソーでカットするには
大きいので更に小さくカットします。
既にカット済みのパーチクルボードも合流させて同じ形状のパーツを製作します。
19ミリ厚パーチクルボードの244㎝X122㎝の大判の重量は、約40キロですが、
19ミリ厚米松合板は、約30キロです。従って米松合板の方がかなり扱い易いです。
そうなんですが、表面裏面ともに美しい木目が出ていますので、慎重に丁寧に扱っています。
表面がA級、裏面がB級の米松べニア(薄板)を使用しています。A・B級のべニアは全体的に、補修のあとが数か所
有りますが、節はありません。奥に節の目立つC級べニアが見えますが、その差は一目瞭然です。
天板用合板です。参考として左にパーチクルボードを置いています。この合板はパッチ(補修箇所)や節穴は、皆無です。
天板用米松合板の拡大写真です。この上に突板を貼りますので、完成品は、この美しい木目は隠れてしまいます。
完成品で米松の木目がハッキリ見える箇所は、底板のみになります。Sマークは、セレクト、P0は、パッチ(補修)ゼロを意味
します。