弊社で販売しているパラゴンレプリカ等のキャビネットは、すべて塗装仕上げしています。
塗装は、非常に奥が深く難しいものです。
これまで、数多くの失敗を繰り返してきました。(販売した製品は、やり直して納品していますのでご安心下さい。)
その失敗の多くはスプレー作業中の、以下のものです。
1 スプレーの塗料カップなどから漏れる塗料と水滴による微細なシミです。
作業範囲がいくら大きくても一点でもシミが出来るとそこだけが目立つのでやり直しです。
2 スプレーのアトマイズ(スプレーを霧状にする機能で、塗料粒子が均一で小さい方が良い)の調整が難しく、
大きいとミカン肌になったり、塗料が垂れる。
これらの失敗を繰り返さないために、新しいスプレーガンと塗装カップシステムを導入しました。
スプレーガンは、アネスト岩田のLS400(低圧ガン)です。
以前に購入していましたが、自動車塗装専用です。
おそらくこの最高峰のスプレーガンを木工に導入した例は、殆どないと思います。
アトマイズ機能が秀逸ということで導入しました。
塗装カップシステムは、スリーエムのPPS塗装カップシステムです。
これは、塗料で汚れがちな作業現場で、漏れを皆無にして作業効率を目指すものです。
スプレーガンと塗料カップです。上に塗料カップが付いていますので、重力で塗料が円滑にノズルまで出てきます。
カップ容量は400CCです。
まず水を入れて、振ってみましたが、一滴も漏れません。また各部品ともぐらつきが無く確りと接合されています。
これが優れ物の接合部です。この部品で確りと接合して漏れないのです。
塗料カップは二重です。左側のカップは外枠です。 右側のカップは内側に入れるもので、柔らかく密閉性があり、使い捨てです。
欠点は、やはりあります。 ランニングコストが高いのです。失敗して納期のプレッシャーを受けるよりも、安心して作業出来る方が
ずっと良いと思っています。