当社のリコーンキットは、オリジナルパーツで構成されているわけではありません。
しかし、オリジナルパーツに類似したものを選定してキットにしています。
従ってオリジナルにコーンの重さなどが類似しているはずです。
重いコーン紙は低い音程まで再生するが、低能率になるのが一般的です。
反対に軽量コーン紙は、ローエンドまで出ませんが、高能率になります。
当社が販売しているリコーンキットは、オリジナルのように、例えば軽いコーン紙であれば、軽い振動系を構成し高能率のスピーカーになっているのか、興味があり、調べてみました。
比較表は、以下です。
オリジナルの等価質量の数値は、計測方法が不明ですが、JBL プロフェッショナル 2008年3月のデータ表からの抜粋です。
当社キットの数値は、各パーツのカタログの重量値です。申し訳ありませんが、キットをスピーカーにセットして天井向きにして振動系を吊り上げて等価質量を計測するようなのですが、それは出来ませんので、単にパーツの重量値といたしました。同じ方法で計測しないと比較になりませんが、大体の傾向は、把握できると思います。
当社キットの各パーツの重量(グラム) | |||||||
モデル# | オリジナル等価質量(グラム) | コーン紙 | VC | ダンパー | DC | 合計 | 開差 |
D130 | 60 | 28 | 6 | 3 | 4 | 41 | -19 |
2220 | 70 | 34 | 6 | 3 | 3 | 46 | -24 |
2231 | 151 | 69 | 27 | 3 | 3 | 102 | -49 |
LE15 | 97 | 69 | 9 | 3 | 3 | 84 | -13 |
LE8T | 16 | 12 | 3 | 3 | 1 | 19 | +3 |
以上の結果の検討ですが、LE8Tを除いて内輪の数値になりました。
この原因は、計測方法の違いが大きいと思います。
2231のマイナス49は、ボイスコイルに装着するアンチモンリングの数値が当社キットには、加算されていませんので開差が大きいのでしょう。
この比較結果の数値には、ほぼ想定どおりと思っています。
オリジナルの振動系が軽量なものは、当社のキットもそれなりに軽量に組合されており、逆にオリジナルの振動系が重いものは、当社のキットも重く組合されていることがお判りになると思います。