リコーンキットでは、どんなボイスコイルが使用されているのでしょうか? JBL38センチ その1

JBLの38センチ用ボイスコイル(以下省略してVCと表記します。)にフォーカスして商品の説明をしたいと思います。

VCは、コーン紙やダストキャップなどと違い隠れていますので分かり難いですが、個々スピーカーによって大きく規格等が違います。

同じメーカーのスピーカーでも、その製作意図からVCのキャラクターが大きく違います。

当社カタログのJBL 38センチ以上用VCの種類を数えたら、13種類ありました。(うち3種は16Ω仕様)

本日は、13種の中から、代表的なボイスコイル5種類をご紹介いたします。

 

#1810-8

まず、D130等の130系のVCです。

これは、130A、プロ仕様の2220 や2135に使用されるVCです。

ナローレンジ、100デシベル以上の高能率のユニットですので、重さ8グラムの軽量VCです。

切れの良い中低音が持ち味です。16Ω仕様あります。銅リボンエッジワイズです。


 

 

#1808 -8

#1810-10と使用機種は、同じです。こちらは、アルミリボンエッジワイズです。より軽量の重さ6グラムです。

JBL D130などは、本来アルミリボン仕様ですから、こちらがよりオリジナルに近いと思います。

VCのボビン(コイル巻型)もアルミ製ですので軽量なのに確りしています。16Ω仕様はありません。


 

 

#1830-8

中量級のVCです。ある程度の能率とレンジを求めた2205やE140などに使用されるVCです。

従って巻き線の幅も広くなり、重さ20グラムに増加しています。16Ω仕様あります。銅リボンエッジワイズです。


 

 

#1850 -8

重量級のVCです。能率を犠牲にして超低域までレンジを求めた2231や2235などに使用されるVCです。

従って巻き線の幅も広くなり、重さ27グラムに増加しています。16Ω仕様ありません。銅リボンエッジワイズです。

オリジナルの2231は、VC上部にアンチモンリングを装着して重いVCを更に重くして超低域まで音域を広げています。

重くなったので当然能率が高くありません。


 

 

#1736-8NF

どちらかと言うと軽量級のVCです。LE15、2215、E145に使用されます。

ボビンに耐火性があり、軽量の科学繊維が使用されています。16Ω仕様あります。銅リボンエッジワイズです。