1960年代初頭に、JBL社は、パラゴン・メトロゴン・その他スピーカーの設計図を市販していた時期がありました。
どういう意図で販売していたのでしょうか。
ボックスとユニットを全部一括で購入すると高額になるので、プアーマン対策としてユニットだけまず販売して、ボックスは自作して下さいという販売戦略で設計図を販売していたのだろうと思いました。
現にJBLはそういう手法の販売を行っています。60年代のカタログを見るとユニットとボックスを別々に販売したり、安価なユニット構成から高価なものまでユーザーの財布事情に応じて選択出来ました。
ハーツフィールドは、高価なシステムで販売されていましたが、D208(20㌢フルレンジ)1本を使用するシステムをプアーマンズ用として販売していました。
そういう販売戦略で設計図が販売されていたのですが、実に不親切な設計図です。
一番不親切なのは、製作手順が一切ないのです。
普通は、その手順で組み上げて行くものですが、部品図と各アッセンブリーの図面だけです。
組み上げる順序を誤ると完成できません。
この不親切な市販設計図から、次のことを思いました。
○ 組み立て順序は、何通りも存在するが、JBL社もここにノウハウがあるので、そこは教えたくないのかもしれない。
○ ある程度の技術を持った木工家向けの設計図である。従って、 組み立て順序は、個人ごとに考えなさい。
○ JBL社の木工職人は、設計図が個人個人の頭の中に入っているのでそれがオリジナルとすると市販設計図は、オリジナルではない。
上記3点の考察をしてみました。
組み立て順序は、何通りも存在するがここに製作ノウハウがあるので、そこだけは頑なに教えたくないのではないかとい結論に達しました。