パラゴン レプリカの制作では、あらたな試みとしてハイドグルー(膠)を使用します。
前回のメトロゴン レプリカの制作では、タイトボンドⅢをメインに使用しました。
タイトボンドⅢは、使用の状況は 色々ありましょうが、最高の接着剤の一つだと思います。
その優秀な タイトボンドⅢに替えてハイドグルーを使うのです。
パラゴンは1950年代後期に制作です。このころには既に優秀な接着剤が開発されていたようです。
当時のJBLのキャビネット制作の職人は、新しく開発された接着剤を使用したのでしょうか。
それとも古くから使用されている ハイドグルーを使用したのでしょうか。
私の調べでは、どちらを当時使用したのかわかりません。
もちろん設計図には、指定がありません。
一方で、弦楽器制作(特にバイオリン制作)では、名器が輩出された中世から現在までハイドグルーが専ら使用されているようです。
その一番の理由は、音が良いからでしょう。
ハイドグルーは、材料が獣の皮膚、骨等が材料で、少々悪臭があります。
それに約60度で湯煎する必要があり、取扱方法が現代に接着剤に比べて面倒です。
利点は、熱を加えれば接着箇所が、剥離しますのでやり直しが可能です。
やはり一番の利点である音が良いのではないかという理由で、ハイドグルーにしました。