C44-100 JBL パラゴン レプリカ  「ウーファのエッジくっつき事件」 ということがあります。

 「ウーファのエッジくっつき事件」とは、ウーハーのウレタンエッジの一部がバッフル板に干渉するか、酷い場合はウレタンエッジとバッフル板が癒着することです。

何年も前にパラゴンマニアの間で話題になりました。

数日前にお客様からこの話題を聞かされて思い出しました。

私の製作するパラゴンレプリカは、このような不具合が起きて欲しくないのでその原因と対策を記述いたします。

 

まず、なぜ「ウーファのエッジくっつき事件」が起きるかということは以下です。

バッフル板の開口は、設計図によりますと、直径343ミリです。

一方パラゴンで一番多く使用されているLE15のウレタンエッジの膨らんだ部分の直径は、347ミリ 有りますので、バッフルに干渉し易いのです。

また、150-4Cのフィックストエッジの同じ部分の直径は、340ミリ ですから干渉し難いのです。

だからパラゴンの設計は、150-4Cを装着することを前提に設計されているようです。

因みに 130AやD130の130系は、同じ部分の直径は、フックストエッジが352ミリ、クロスエッジが342です。

こちらの場合は、山が低くガスケット面より 上に出ることは無いので、干渉は無いようです。

 

次に改善策は以下です。

バッフル開口を広げれば解決する問題でもありません。

ウーハー装着の為に4個のボルト穴が開いていますが、 開口に近接していますので、開口を広げると強度不足になり単純に広げることはできません。

解決策としては、厚いガスケットを使用すれば干渉は無くなります。

従って LE15の使用しているパラゴンは、すべてではありませんが、何台かは、干渉があるのではと思います。

因みに当社では、数種類の厚いガスケットも販売していますのでそれに交換すれば、問題ないと思います。

ただし、長いボルトが4本必要になる場合もあります。

 更に注意が必要なのは、ユニットをガスケットで嵩上げ した場合、裏蓋にフレームの一部が干渉して閉まらなくなる場合もあります。

 

バッフル板の開口は343ミリです。この開口にそれよりも口径が大きいウレタンエッジを使用したウーハーを装着すると干渉が

おこる場合があるのです。

 

例えば、このガスケットは、厚さが13.6ミリありますのでまずエッジがバッフルに干渉することは無くなります。