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ここ2週間はずーっと雨模様で、レプリカ制作も進んでいませんでした。
台風一過の昨日から天候が良くなり、作業再開です。
スプレー塗装用の養生を施してスプレーしました。
やはり、仕上げ塗装をするとグッと全体的に良くなります。
仕上げ塗装でも重ね塗りをして納得がいくまで行います。
ここ数日は、天気が悪く塗装が進んでいません。
レプリカの制作も最終段階に入っています。
今日は、前脚を仮に本体に取り付けました。
ガタつきなく 正確に取付ようといつも心掛けています・
C30 JBL ハーツフィールド(初期型)のひな型を手元に置いてじっくりと確認したところ、13ミリ厚の米松合板が多用されています。
19ミリ厚の米松合板が、多用されているとばかり思っていましたが、そうではなかったです。
パラゴンと同様に箱鳴きや胴鳴きを加味して制作されているようです。
因みに、タンノイ オートグラフも あの巨体に比較して薄い12m厚ラワン合板が使用されていました。
レプリカを忠実に再現するうえで13ミリ米松合板を 使用しなければいけませんが、調達は難しいです。
バッフル板は、19ミリ厚、外皮と底板は13ミリ厚です。
手元にハーツフィールド(初期型)の ひな型があるとしてもすぐレプリカを制作できるということではありません。
まず、各パーツの図面が必要です。
フロントロードホーンの構造はひな型を見ればわかるのですが、各パーツのサイズや接合部の角度が分かりません。
ひな型を分解すれば、各パーツのサイズや角度が分かるかもしれませんが、接着で強固に接合していますので分解は難しいです。
やはり、3DのCADで図面化するしかないという結論に達しました。
これからは、CADの勉強です。
使用していない D130(改造して150-4C化したもの)を取り付けてみました。やはりハーツフィールド(初期型)は、
150-4Cを搭載できるように設計されています。ピッタリ嵌ります。TDA1601やK145は、口径40㎝で、その上奥行があるので
全く搭載できませんでした。 奥行の長い2220系も搭載できません。搭載できるか否かは、正常に蓋ができるかどうかということです。
それを考えるとやはりこの初期型ボックスは、150-4Cのための専用ボックスということになります。
因みにフロントロードホーンの長さは、約152センチでした。パラゴンは、約165センチでした。
昨日入手した ハーツフィールド(初期型)ひな型について、国内では、ほとんど入手出来ない 米松合板で制作されていたので、
不思議に思い、前オーナーにその経緯を聞いてみました。
まず、アメリカの木工家が、オリジナルを忠実に再現したことが判明しました。
このハーツフィールド初期型の場合、1953年頃のモノラルの時代のもので、2本ではなく単品で販売されていた。
その後、1960年頃には、ステレオ化になったために、同じものが左右2本必要になりました。
しかし、その時期にはハーツフィールドは、外観は同じでも内部は全く異なる後期型モデルになっていました。
同じものを入手できないので、オリジナルを忠実にコピーしたらしいのです。
つまりこのひな形は、ステレオ化時期に足りない片方のチャンネル用補う目的で制作されたもので、実際に音楽を聴いていたようです。
日本のバイヤーは、同じ仕様のものを2本揃えてステレオとして販売したいので、単品でも数多く調達して日本に輸入したようです。
それがこの1台のようです。
その後販売用ではなく、コピー制作用のひな型として建具屋に保管され、必要なパーツは外れされて紛失し、内部構造を見るために切り
取られたりしたようです。
最終的に私が、それを引き取ったということが顛末です。
#H5039 ホーン+ TDA 4001ダミーを載せてみました。 TAD4001は375よりも奥行が長いので、後ろに少し出ます。
レプリカですが、精巧にウォルナット突板は貼られています。
節一つもない良質な米松合板が使われています。
このように良質な米松合板はアメリカ国内でも入手が難しいのです。
今年一番欲しかったものを遂に入手いたしました。
それは、 JBL ハーツフィールド(初期型)のひな型です。
ハーツフィールドには、初期型と後期型がありレプリカ制作を希望しているのは、初期型です。
初期型は、裏側がバラックのような少し残念な外観ですが、内部のホーンロードの設計は、天才のひらめきを感じる素晴らしいものです。
後期型は、設計図はかつてJBLがメトロゴン・パラゴンと同じく販売 していましたし、現在でも入手可能です。
しかし初期型は、設計図など存在せず、オリジナルを入手して、分解してコピーするしか再現できないのです。
これは、以前に職人さんがオリジナルをコピーして組み立てたものです。
日本にこのような珍品があることが驚きですね。
天板・側板・サランネット・底板・ホーン仕切り板等が欠落しています。
後期型の設計図と比較したところ共通のパーツもあるので、欠落パーツの正確な再現も可能です。
また、このスピーカーは、米松合板で出来ていますが、現在国内でも、アメリカでも設計に合致する品質の良い合板を入手することは難しいです。
アメリカでも、莫大な量の米松合板が流通していますが、希望する厚さの合板は、ほとんど製造されていません。これがネックですね。
上面がぽっかり開いていますが、内部構造を見るために蓋を外したところです。
前面もぽっかり開いていますが、職人さんが、内部構造を見るために切り取ったとのことです。このホーンロードの設計は、
正に天才的だと思います。よくぞここまでコンパクトにホーンを詰め込んだものだと感心する設計です。
W字形状の後期型と比較してこちらの方が、設計のすばらしさを感じます。
ウーハーのバッフル部分です。JBL 150-4Cを斜め下向きに取り付けます。音の出口は、25㎝X20㎝位で小さいです。
音の入口は、かなり狭いです。握り拳が二つ入るくらいです。入口を小さく絞ったホーンロードであることが分かります。
内部の艶消し黒塗装が終わりました。 大きいボックスですので、塗料も沢山使用します。
艶消し黒で塗装している箇所は、突板の部分と比べて外観上重要ではないと思われますが、アウターホーンの内側は、
正面から見える箇所ですから丁寧に塗装しています。オリジナルも丁寧に塗装が施されています。