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パラゴンレプリカの製作で、材料調達でいつも苦労するのは、いくつかありまして、
フロントレッグ用のブラックウォルナット厚板もその一つです。
前フロントレッグの厚さは、約60㎜ありまして、材料の段階で厚さ65㎜必要です。
長さも420㎜必要なので、この様なウォルナット厚板を見つけることが難しいのですのです。
厚さ50㎜までならば、見つけやすいのですが、60㎜超になると殆どないのです。
今回は、幸運にも巨大なブラックウォルナット厚板を入手出来て喜んでいます。
当分の間、ブラックウォルナット厚板の厚板の入手で頭を痛めなくて済みそうです。
あとは木取りを上手くして、歩留まりが高くなるようにカットしようと思います。
製作中のパラゴンレプリカの下に置いてみました。 幅が2枚で2m近くある巨大な平板です。
比較用にフロントレッグを置いてみました。
板厚は、68~80㎜です。私の探している厚い板の基準に合致しました。
300Bシングルアンプが完成してから約2週間経過しました。
毎日エージングが進むように、5時間くらい音出ししています。
全く安定動作しています。トランスやコンデンサーのエージングが進み、 音質も好転しているようです。
以下 2週間目の感じたことや、気付いたことです。
1 全く安定動作している。ハム・ノイズは皆無で不安定要素が無いので安心して聴いていられる。
2 低域のレンジが低い方にシフトした。 全体的に音の重心が低くなったように感じられる。
これまでは、ボーカルの音域が前に張り出してしたが、低域の音圧も強くなったようで、低音が良く聴こえるようになった。
例えば、”イルカのなごり雪”のドラム音は以前は、印象になかったが、昨日聴いた時は、
こんなにドラム音が前に出て大きかったとはと驚いた。
3 PEC の 250KΩの入力ボリュームを使用しているが、時によって微細なガリが聞こえることがある。
少し高価なボリュウームを選んだが、少し残念だ。まだ新しいので特に音質を悪くするほどではない。
今後、当アンプの入力ボリュームを全開にして、外部のアッテネーターで音量を調整する方式にしたい。
4 相変わらずトランス類は、発熱量が非常に少ない。
5時間連続通電で、OPTとCHはほんの少し暖まるが、PTは殆ど発熱していない。
このことから、トランスのエージングはさらに時間がかかりそうだ。
なお、OPT は、約1年前から2A3シングルアンプに繋いで鳴らして いたので、エージングは完了している。
一番発熱量の多いのは、300Bの820Ω(50W)の大きい巻線ホーロー抵抗である。(真空管除く)
昨日は、梅雨時期の晴天で熊本空港から関西・関東方面への飛行機を数か月振りに見ました。
まだ便数が少ないようで見たのはたったの1機のみです。
完成した300Bシングルアンプにインシュレーター(脚)を取り付けて音出し・エージング中です。
気づいた点や思ったことをまとめてみました。
1 音の印象は、華々しい音を予想していたが、それに反して基本的に大人しいものであった。
2 ボーカルは、音が前に出てきて素晴らしい。 低音は、当初締まりがなかったが、エージングが少々進み、
力感や弾む感じが増してきた。
3 トランス類が殆ど発熱していない。特に電源トランスは、 4時間連続通電しても、殆ど温度上昇しない。
コア部の温度は分からないが トランスの能力以下の作動のようです。
熱を持っていないのでエージングに時間がかかるかもしれない。
4 エージングで様子見であるが、思ったよりも音が大人しいので、電源トランスの400V端子に変更するかもしれない。
現在360V端子から整流管5U4Gへ繋いでいるが、それを400Vに変更するのです。
約10%電圧が上がるので、耐圧の高い電解コンデンサーの置き換えをするかもしれない。
4 820Ωの大きい巻線抵抗が一番熱を出している(真空管を除く)。
熱が出ないように容量の大きい抵抗にしたが、発熱は大きい。大きくしてもやはり電熱器そのもの。
5 6C6 は、扱いが難しいと聞いていたが、特に問題なく使用出来ている。この点は予想に反して良かった。
特にノイズもなく正常で安定作動している予備の6C6にも差し変えて性能のバラツキを確認したが、
特に聴感上のバラツキは無かった。 シールドも必要ないようだ。
ただしトップグリッドに接続する白いシールド線に触れると微細なノイズが発生する。
”無線と実験”に掲載されていた 森川忠勇 先生の回路図の通り制作しました。
森川先生は、”オーデイオ専科”でこれと同じ回路のアンプを製造販売していました。
http://www.audiopro.co.jp/pro1_91.html
このアンプは、現在販売していないようですが、オークションで何度か出品されていました。
トランスとシャーシの色をシルバーハンマートーンに統一しました。 また、PTとOPTの高さも揃えてバランスを取りました。
トランス類は、テクトロン トランス(ツゲ電機 名古屋市)です。 私の希望通りのコア素材で巻いてもらいました。
柘植 社長のお話では、シールドが完全なので、取付の方向は任意で良いそうです。
なお、トランスの唸りも皆無です。
PT側からです。電源ケーブルまで、予算が無いのでそのうち良い物を入手する予定です。
コア材が大きく巻線は太いのかもしれませんが殆ど発熱しないPTです。
使用している真空管は、RCA 6C6 ・ JJ 300B ・ RCA 5U4Gです。
いずれもアリゾナ州フェニックスで、セレクトして購入したものです。
JJ300Bは、特にガラスがぶ厚いようです。
アンプの適当な脚を探していたところ検討、スパイクの機構を持つサウンドケア社スーパースパイクというものを入手しました。
1週間、アンプを逆立ち状態で鳴らして問題なかったので、いよいよひっくり返して正常にエージング出来ます。
一台当たり4個取り付けます。
この中にスパイク機構が組み込まれています。
直径32ミリの小ぶりな脚です。
裏蓋に取り付けました。
アンプ裏側です。
これでほぼ完成です。
約一月前に、砥ぎに出していた ソーブレード等(丸鋸他)が新品のようになって戻ってきました。
フォレストの丸鋸です。右は、20歯で縦引き専用です。
2~3年使用していると、当初の切れ味が鈍ります。 切れ味が鈍ることは、特に米松合板での木目に直交するカットでは、シャープな切り口にならないので仕上げに影響するのです。
こちらは、兼房の丸鋸です。 左は、100歯で米松合板のクロスカット専用です。 歯数が多いので切り口がシャープです。
手持ちの丸鋸の中では、最高の切れ味です。
ルータービットも砥ぎに出しました。 こちらの5本は、3.25馬力のポーターケーブルのルーターに取り付けて使用しています。
丸鋸同様に使い方が激しいので、刃の切れ味が鈍くなります。 左の大きいものは、ロックマイタービットです。 パラゴンにも
このビットを使用してパーツを接合しています。
こちらは、小さい1/4インチ軸のビットです。 こちらは手軽にサンドヘルドのトリマーで使用できるので、制作に多用しています。
ホーンとリアレッグを鋳造(外注)致しました。
アルミ製のホーンとリアレッグの製作は、鋳造になるので外注に出しています。
本日、3台分のホーン6個と後脚12個が入荷致しました。
これで安心して製作にまい進できます。
ホーン6個
JBLオリジナルよりも少し肉厚です。
リアレッグ 12個
写りが悪いのですが、JBLオリジナルです。 これを基にクローンを製作しています。
次のお客様への納品に向けて製作を再開しています。
現在の工程は、これから突板を貼る工程を控えて基材の表面を平らに整えているところです。
マリン米松合板とは言えども、表面に窪みがあるのでパテを埋めて平面化しています。
内部は、カーブドパネルを取り付ける前に、艶消し黒出塗装します。
中音ドライバー用のクランプが見えます。
アウターホーン(低音ホーンの開口部分)は、正面から見えるところですので、特に丁寧に仕上げます。
長くかかった配線も完了し、音出しいたしました。
あっけないほど無事に音が出たので最高でした。
音が出るまで難しい調整が必要と思っていましたので拍子抜けいたしました。
これまでの苦労が頭を過り、感無量です。
真空管を求めてアリゾナ州フェニックスの通販会社に出向き JJ300B等を購入してから、
シアトル行の飛行機の手荷物検査で一時搭乗を止められたことなどの苦労が思い出されたのです。
この回路の設計者である森川忠勇先生(オーデイオ専科)が、配線ミスなければ
一発で完成と製作記事に書いていましたがその通りでした。
この回路図を見て、なぜこのようなところにコンデンサーが必要なのか等々、
勉強不足の私には理解できない部分も多くあったのですが、 なるべく指定されたパーツを入手して
回路図の通りは配線したら、苦労なく音が、出たのです。
同じ規格のパーツが入手できないので、少し違う規格のパーツを使用していることもありましたが、
出てくる音は、バランスの取れた良い音でした。
トランスの唸りなどのノイズが聞こえないことがうれしいです。
それは、トランスの設計が良いことや、電源系と信号系に分けた2点アースが成功したようです。
6C6 は、扱い難いと聞いていましたが、ノイズも抑えられてて問題ありませんでした。
しかし左右の6C6を比べるとバラツキがあるようで音量のカーブが違うようです。
唯一の失敗は、MAメーター(電流計)が作動しなかったことです。 これは回路を変更すれば解決できそうです。
また、より大きい国産の巻線抵抗に変更した(20W→50W)のですが、容量を大きくしても発熱が予想外に多いことに気付きました。
因みに 森川先生のオリジナル回路からの変更点は以下です。
1 300B の監視用電流計を設けました。
2 ハムバランサーを設けました。
3 スイッチを単切りから両切りへ変更しました。
音質は、基本的に低音に迫力があり、ボーカルが良いと思います。
エージングの完了している出力トランス以外は、未使用品なので、エージングで音が変わりそうなので、
音が落ち着いたら、またレポートします。
この状態で暫くは、エージングいたします。 レーシング(配線のバインド)でスッキリした内部です。
配線が完了したので、配線ミスがないか確認しながら蝋引きの麻紐でのレーシング(配線をバインド)を行いました。
レーシング前
レーシング後 やはり纏まりが良くなりました。 配線の枝ぶりが今一つですがスッキリしました。
XLR入力のシールド線以外はすべて古い単線を使用しています。1940年前後の単線は絶縁が心配なので、
スミチューブを被せて配線しています。
やっとのことで配線が完了致しました。
配線が間違っていなければ音が出るはずですが、はやる気持ちを押さえてまず、配線ミスがないか調べます。
あまり配線の枝ぶりが良くないと思います。 伊藤多喜男先生の著作によると、回路図を暗記するくらいでないと枝ぶりの良い
配線は出来ないとのことです。 私のように、いちいち回路図を見て配線するようでは、まだまだということです。
この後は、伊藤先生のように 蝋引き麻紐でレーシング(配線を結束)します。 それで少しは纏まると思います。
配線も終盤です。 シャーシセンターに取り付けているウェストン サンガモ MAメーターの清掃を行いました。
前から気になっていたメーターの汚れを清掃いたしました。
未使用品ですが、製造から50年くらい経過しているのでカビ等でメーターベゼルが汚れているのです。
左がサンガモ、右がウエストンと表示が有ります。 基本的にどちらも同じ性能のMAメーターです。
日々少しづつ配線してきました。残すは、トランスへの接続配線のみになりました。
ヒーターのアース配線も終わり、各配線をトランスに繋ぐハンダ付け作業のみになりました。
真空管周りは、ごちゃごちゃしていますが、その他の空間は、スカスカです。 この回路の設計者の森川忠勇先生によると
回路が単純なので、特に調整箇所もなく、配線終了則完成と製作記事に記載されていました。音が楽しみです。