2020年8月

7

 桂光 300B に交換しました。 寝ていたスピーカーが元気に歌い出しました。少し過激な表現ですが率直な印象です。

6月下旬に300Bシングルアンプが完成して、2ヶ月以上エージングを行ってきました。何時かは、良くなるだろうと思っていましたが

少し残念な音質でした。 特に悪いところは無かったのですが、音楽の感動が感じられないのでした。

そうこうしていると、私の悩んでいる日記を見たお客様からありがたいアドバイスがありました。

お客様からのアドバイスの内容は、差し控えますが、桂光300Bを推奨されましたので、早速中古のものを入手いたしました。

届いてから、早速比較のために試聴しましたが、以前と同じようなメリハリのない鳴り方で、少しがっかりしていたのですが、

数日聴き込むうちに音質がたいへん良くなってきました。

エージングが完了した中古の真空管であっても、

管球アンプの本体に馴染むまで数日かかることが分かりました。

 桂光300Bの音は、私のシングルアンプでは、音が前に飛んでくる印象です。一気にスピーカーが元気になったようで、

特にボーカルの音圧は、素晴らしく歌手の一生懸命な歌唱に感動します。 

スピーカーは元気に鳴ることが一番ではありませんが、寝たような感動の無い音よりも各段に良いものです。

 桂光300Bを薦めて頂いた、お客様の的確なアドバイスに深く感謝いたします。

 

 以前に使用していたJJ300B と 桂光300Bです。 桂光300Bの方が随分小さく見えますが、JJ300Bの方が、平均よりも

かなり大きいサイズなのです。残念なことに、桂光300Bは、現在生産されていないのです。今後入手が難しくなるかもしれません。

RCA 6C6、桂光300B、 RCA 5U4G の300Bシングルアンプです。

 

 

毎日暑いですが、フロントレッグを削っています。

この作業は、本体楽しいのですが、サンドペーパーによる研磨が有るのでこの時期、汗まみれの上に埃を被る作業です。

 

 以前は、フロントレッグ上部の製作が、全工程中で一番難しかったのですが、経験でコツをつかみ、

難しいとは思わなくなりました。 今難しいと思う工程は、突板貼りです。

スポークシェーブで削って、ペーパーで研磨しています。 フロントレッグのサイズや形状は、年代により

改編されたJBL オリジナルの設計図ではそれぞれに異なるものです。 

これは1958年の設計図に基づいて製作しています。

連日、日中は、40度に届きそうな気温で作業しています。 

埃が出る作業が多いのでエアコンや扇風機無しで作業していますので、汗が吹き出します。

しかし、湿度は、大陸のチベット高気圧も張り出しているらしくどちらかといえば低いのです。

 従って暑いのですが、風が吹けば少しさわやかです。

 早朝は、涼しくなってきましたので、秋が感じられます。

 

 昨日は、ダミーを2種類製作しました。 

ダミーとは、お客様がパラゴンレプリカに装着を希望するスピーカーのひな型のことです。

JBLのパラゴンに装着できる通常のユニット以外のもので、装着方法等を考えるために形状が同じダミーを製作してみるのです。

今回は、JBL 2450とフォステクス T-500のダミーを製作してみました。

どちらも高性能ユニットであり、お客様のご要望で取り付けて致します。

 

右が、新規製作のJBL 2450J のダミー です。 左は、以前に製作したTAD 4001のダミーです。  

2450のダミーもかなり大きいですが、TAD 4001の方が更に一回り大きいです。

左は、ハーツフィ-ルドのホーンを取り付けたTAD4001のダミーです。

左は、フォステクス T-500のダミーです。 右は、JBL 2450のダミーです。

左は、フォステクス T-500のダミーです。 このツィーターは、重さが5キロあり、075よりも一回り大きいサイズです。

これを、ツィーター用のハウジングに取り付けるのです。

 

 

毎日暑いので、作業が停滞気味です。

工房には、空調がなく窓を開けて外気を取り入れていますが、日中の作業では汗が吹き出します。

今は、フロントレッグを削っていますが、堅い木の余分な部分を取り去る削り作業は、体力勝負です。

熱中症に気を付けながらの作業をしています。

 

細部まで突板を貼りました。 突板貼りは、難しい技術です。 素直な突板でなければ満足仕上がりが望めないことが

最近やっとわかりました。

左箱の軒の部分です。

2台同時製作しています。これは2台の右箱です。 突板は、全く同じではありませんが、同じ材からカットしたようで、節の位置など同じです。

右箱です。 これから、塗装するので塗料が掛かっては困る部分を養生しています。この作業が手間なのです。

塗装は、この巨体を転がして行います。

 

今年は、2月頃からコロナ禍が始まり、一部の製品の入荷が影響を受けています。 

その未入荷製品の中でもLE8T用ボイスコイル(#1305-8AL MK Ⅳ)の入荷が決まりました。

沢山のお客様からお問合せ頂いていますが、実際の入荷は9月上旬です。

型番が、#1305-8AL MK Ⅲから#1305-8AL MK Ⅳとなっていますが、製造時期を特定するための表示です。、

スペックに変更はございません。 更に約一月お待たせいたしますが、よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

先月末に梅雨明けして安定した晴天でしたので、突板を貼ってみました。  

いつものウォルナット材の突板です。

この突板を貼る作業は、パラゴン製作で一番難しい技術ということを最近とみに感じています。 

石の上にも3年とい諺がありますが、この技術を自分のものにするためには10年掛かると思います。

 私の場合、前作のC45 メトロゴンの1号機から製作して8年です。

まだまだですが、最近試行錯誤して練習も繰り返したので、かなり納得行く仕事になってきました。

一言で表現するならば、素直な突板を貼ることは、ほぼ良い仕上げになるということです。

つまり、素直な突板になるように準備することが肝要ということです。

突板は、薄いとは言っても天然木ですので、あばれが多いのです。

そのあばれをいかに抑えるかということです。

 

突板(4X8版)3枚分貼りました。

オリジナルのこの部分は、杢目が連続しています。しかし270㎝近くの突板は入手できないので、ブック貼りしています。つまり

左右対称貼りです。木目を見ると左右対称に見えないかもしれませんが、ほぼ左右対称です。突板の製造過程で、

同じ箇所を薄くカットしたもので、全く同じではないのです。

左右の側板は天板の木目とい連続しています。

リフレクター板にも貼付いたしました。曲面貼付は更に難しです。

仕事の合間で、切り出したC30 ハーツフィ-ルド初期型の材料です。 精密カットではなく、粗カットです。

材料は、15㎜ACサンド米松合板・12㎜檜合板・19㎜パーチクルボード他です。

プロトタイプのため高価な19㎜ABマリン米松合板は今回使用していません。

これで3本分です。

 

 早くも8月になりましたね。 

今年のお盆休暇は、ゴールデンウィークと同じ様相になりそうですね。

全国にコロナウイルス感染が広まっているので、自粛のお盆休みは仕方ないですかね。

 

 300Bシングルアンプの完成して1月以上になります。その間試聴していますが、私の体調かもしれませんが、

良かったり悪かったりです。少なくとも、時間を忘れて聴き惚れるほどの音質ではないと思っています。

DD55000 エベレストレプリカで試聴しています。

このアンプの音質について評価を探るためにサブスピーカーであるJBL LE8-1を引っ張り出してきました。

 

 このLE8-1 は、ここ2年間ほど休ませていました。 

放置していた針葉樹合板で制作した42ℓのバスレフ箱にウォルナット材の突板を貼ってLE8-1に取り付けて、

リスニングルームで試聴できるようにしたのです。

 

 重いアンプを移動するのは、負担なので専用の台車を製作しました。 

29㎜米松合板にウォルナット材突板を貼った簡単なものです。 

音質的には、据え置きに比べるとマイナスだと思います。

42ℓのバスレフ箱です。4面にウォルナット材をパラゴンレプリカの練習を兼ねて貼りました。

LE8-1 は、LE8Tのプロトタイプです。

ご覧のように、前から見えるフレームには金型の痕があり、生産型のLE8Tのようにヘアラインの仕上げもありません。 

更にLE8Tに装着されているガスケットもありません。 

この個体は、エッジ交換のみされていますが、あとは、すべてオリジナルです。 

当初黄色いエッジが付いていましたが、硬化したので、通常のウレタンエッジに交換しました。

約50歳のご老体で大事に使っています。