店長&スタッフ日記
パラゴンレプリカ 仕上げの見直し
2025年04月12日
トランプ関税の適用が90日先延ばしになりました。この点は良かったです。
しかし、中国製と思われるパーツを販売している弊社では、アメリカVS中国の関税戦争の行方が心配です。
取扱パーツの原産国は、全く分かりません。一切原産国表示が無いからです。
それらの製品をアメリカから輸入しているので、関税を転嫁された価格で弊社が輸入しなければならないので、確実に値上げになります。
修理用パーツは、隙間産業でかなり小さい市場です。この出来事を契機に一気に市場の縮小・改変があるのではと危惧しています。
パラゴンレプリカの仕上げを行っています。ヴァイオリンニスをお客様から薦められて、お気に入りになりました。
仕上げの考え方の変遷ですか、パラゴンレプリカを制作し始めた2016年頃の初期は、表面をとにかく平にするためにペーパー掛けして、
硬い塗膜になるようにしていました。鏡面仕上げ的になって、爪で引っ掻いても無傷な状態をめざしていまいた。
ある時、ギターのギブソン工場の動画ツアーを見て、ギターの場合、薄い塗装の方が音が良いと説明していました。
必ずしも、塗膜が厚く硬くて、完璧な外観が良いのが良い音に繋がるのではないことが、頭の片隅にありました。
しかし、実際は、キレイな外観を求めるためにウレタン塗装を施していました。
そのうちに、JBLのオリジナルキャビネットは、べっとりと厚い塗膜の仕上げは無いということに気付いたので、オイル仕上げを採用しました。
そして最近は、ヴァイオリンニスを紹介して頂き採用しています。ヴァイオリンニスは、塗装というよりオイル仕上げに近い感じです。
アルコールニスですので、乾燥は速い方です。硬い塗膜を形成しないようです。それが、音質に良いのではと、思っています。
パラゴンは、楽器スピーカーと言われていますが、巨体に比して板厚が薄くて箱全体が共振しています。
表面積が広い仕上げ面の材質は重要で、音質を左右すると思っています。
最初期のパラゴンレプリカの仕上げ エボニー突板にウレタン塗装
ヴァイオリンニス 塗布 3回目