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パラゴンレプリカ制作で一番難しいのは、フロントレッグ上部です。 その形状よりも溝堀が難しいのです。
高速回転するルータービットで溝堀しなければならないので手元が狂うと危険でさえあります。
このルーターで溝堀します。 トリマーとルーターとの中間程度の出力です。小型ですが、トリマーよりもパワーがあり
LED 付きで使い易いのですが、シャフト径が6.35㎜(1/4インチ)でインチサイズのビットしか使用できません。
コロナ禍前の2019年にアメリカで購入してこの作業専用に使用しています。
これが、ルータービットを銜えるコレットコーン(ナット)です。日本製の6.0㎜のルータービットは、使用できません。
このルーターでこのように溝堀するのです。 フロントレッグの下部とこの上部が垂直に直立するように制作することが難しいのです。
右と左では、溝堀の角度が違うので更に難しいのです。
その角度調整が微妙でルータービットの切れ味で良くないと所定の角度が出ないのです。
早くも3月になりました。 2月は、法人税・所得税の確定申告で日記を更新する余裕がありませんでした。
10月から始まる消費税インボイス制度の登録番号も取得してひと段落というところです。
パラゴンレプリカの制作ですが、フロントレッグの制作に着手しました。
フロントレッグは、上部と下部に分けて製作しています。
上部は、50㎜角x長さ200㎜のウォルナット無垢材から削り出します。
ノウハウが凝縮された、パラゴン制作の中で難易度が最も高い パーツだと思います。
下部は長さ400㎜X幅220㎜X厚さ63㎜の大きさです。
このような厚い材は、入手が難しいので前後2分割にして それを貼り合せて削ります。
かなり歩留まりの悪い形状です。
材を有効利用してカットしたとしても60%の部分は、廃棄になります。
因みにJBL オリジナル品も単材ではなく二つの材を貼り合せています。
前後2枚の材を貼り合せて、厚さ63㎜になるように、自動鉋で加工しています。 細い部分に1箇所、節が有ります。
その部分はかなり深く削りますが、節は小さくなるでしょうか。
ウォルナット材は、木目が真直ぐなものもありますが、うねったものも多いです。
JBLオリジナルのフロントレッグです。 なるべくオリジナルと比較しながら削ります。実は、全幅は、オリジナルより板2枚(38㎜)分
幅が広いので、レッグを長くしてバランスを取っています。
2020年初頭から始まったコロナ禍で、今年で3年目に突入しました。
コロナ禍に追い打ちをかけるように、2022年2月下旬からのロシアによるウクライナ侵攻は、
海外の物価高・為替安を誘発しました。
弊社は輸出入の貿易していますのでもこれらの外的な阻害要因の影響を大きく受けています。
また、市場もコロナ禍等で大きく傷ついています。
エンドユーザーのお客様の高齢化で、マーケットの活性化が失われている気がしています。
ビンテージスピーカーのパーツ需要は、あくまで修理補修用です。
基になるビンテージスピーカーは再生産されるわけではないので、
年数経過で、次第に修理修復品の分母が減少するのは、自明の理です。
コロナ禍等で将来は悲観的です。
そこで、事業の新分野展開を考えています。マーケットの裾野が広大な家具木工品製造販売を考えています。
パラゴン・メトロゴンレプリカ通算27台制作した経験を生かして、家具等の制作しようと考えているのです。
木工技術の塊であるパラゴンレプリカの制作で培ったノウハウが存分に生かされて良い物が出来ると確信しています。
制作したい家具のイメージです。 イギリスのクィーンアン時代の家具は、形状がどれも優雅ですね。
実際に製作する場合は、アンティークのレプリカになります。
お客様から仕上げ方法において、ニス仕上げのご提案がありました。
私にとって、ニス仕上げは全く未知の仕上げ方法です。
このニスは、ホームセンターで販売されているような一般的なものではなく バイオリンメーカーが楽器に塗布するものを、
スピーカーボックス用のアレンジしたものです。
現在、ウォルナット突板に塗布して試験中です。
塗布方法は、スプレーや刷毛塗りになれた私にとってかなり特殊な方法です。
タオル生地で、てるてる坊主のようなタンポを作りそれで塗布します。
更に興味深いのは重ね塗りする場合、オリーブオイルも付けて 塗布すると滑りが良くなりスムーズに塗れるというわけです。
乾くと不思議なことにオリーブオイルの油分が少なくなりべた付きが無くなります。
この、ニスの良い点は、発色が綺麗なのはもとより、突板の接着剤の接着力を阻害しないことです。
接着剤が反応して、接着力が弱くなれば、突板が浮き上がり、修復不可能になりますので広い一面貼り直しになります。
また杢目が連続するように貼っていますので、他面も貼り直しとなれば、時間と材料が大損害になります。
だから接着剤の接着力を阻害しないことが最重要なのです。 これが、仕上げ材選択のポイントです。
因みにこれまでかなりの数の塗料・オイル・ワックス等を試用しましたところ、殆どが失格でした。
これは、私独自の作業方法・材料との相性から判断した結論であって、決して欠陥品という訳ではありません。
1回目塗布 タンポでニス塗布 吸い込みは良い方です。
一回目塗布 杢目に沿って擦りこみ、その後タンポ跡が残らないように軽く塗布します。
一回目塗布 こちらは、突板ではなく、ソリッドなウォルナット材でに塗布です。
2回目塗布 食用オリーブオイルを潤滑剤としてニスを塗布します。
2回目塗布 塗布した直後ですのでテカっています。 5~6回 塗り重ねて完成します。
新製品ではありませんが、これまで入荷が滞っていたものを紹介いたします。
Altec808 等用 16Ω仕様です。 JBL のLE85・2420・2425等にも適合します。 アルミ製ダイアフラムです。
アルミ線ボイスコイル(クラフト芯)の入手を再開しました。実は、以前の入荷分は、芯が変形していたことと、DCRについて8Ω仕様・16Ω仕様とも明確な差が無かったので、仕入れを保留していました。 今回分は、8Ω仕様は、DCR5.5〜6.3Ωでした。
こちらは、16Ω仕様です。DCRは、やはり8Ω仕様よりも高くDCR 7.3Ω前後です。
寒い日が続いています。 昨日は、特に寒くて外の立水栓が凍結しました。
当地は、海が近いので比較的温暖のため水道の凍結はワンシーズンに1度あるか無いかです。
水道管破裂が心配でしたが、大丈夫でした。
今回の大寒波で被害に遭われた皆様に御見舞い申し上げます。
さて、長引くコロナ禍やウクライナ戦争等の影響で、木材等の材料入手難が続いています。
特に良質の米松合板は入手が難しくなりました。
このような状況で、パラゴンレプリカですか今回製作分9台で制作を打ち切ることを決定しました。
既に9台のご予約を頂きました。突然ではございますが、制作のご予約を停止にさせて頂きます。
突然の一方的なお願いですがよろしくお願い申し上げます。
りフレクター板を制作しています。 数段階に分けて接着しています。このままでは大きいので赤い線の箇所でカットします。
リフレクター板の上部は、9枚重ねです。約29㎜厚です。
リフレクター板の前面は3枚重ねです。厚さ約10㎜です。固定用の金属レールが嵌る溝が有ります。
こちらは、内側のインナーホーンの壁になる部材です。こちらは、4枚重ね(12.7㎜厚)です。圧力を掛けて接着していますので
隙間は、ありません。
毎朝、6時半頃から2キロほどジョギングして、7時半頃から朝食を取っています。
朝食後に、淹れて飲むコーヒーが毎日の楽しみです。
その時間は、仕事前ですが、一日の中で一番リラックスするひと時です。
YOUTUBEで好きな動画を見ながら飲むコーヒーは、最高です。
以前は、ドリップコーヒーを淹れていたのですが、最近簡易エスプレッソポットでエスプレッソを飲むようになりました。
確かに圧力をかけて 抽出するので、ふかいコクという点で、ドリップコーヒーとは別の飲み物と感じています。
ブリッカというイタリア製の有名なポットです。 2杯用です。 120㎖しか抽出出来ません。
黒い部分で沸騰したお湯がコーヒー層を通過して出てきます。 その間に約3気圧圧力が掛かっています。
早く消えますが、一応クレマ(薄茶色の泡)も出来ます。
ティファニー社のティスプーン 1869年製 なんと明治2年のものです。
貴重なアンティーク品ですが、毎日愛用しています。
棚に飾っておくのではなく、毎日使用して生きるスプーンだと思います。
従って、キズが付いています。
製品情報として、入荷したパーツのトピックスを随時お知らせいたします。
今回は、アルミ線ボイスコイル 16Ω仕様 と 外径6インチ(165㎜口径)リングガスケット のご紹介です。
このアルミ線ボイスコイルは、新製品ではありませんが、長らく入荷していませんでした。
カプトン芯に両面クラフト紙を貼ったボビンを採用しています。直流抵抗は、サンワ計器のDMMで7.3Ω前後です。
JBL オリジナルボイスコイルに類似しています。 下がJBL オリジナルのコーンアッセンブリーです。
6インチ口径のリングガスケットです。4ヶ所欠けがあります。 内径143㎜・外形165㎜ ・厚さ11㎜です。
クラフト紙のシールを剥がすと粘着物が付いていますのでワンタッチで取り付けられます。
最近は、円/ドル為替相場が130円前後で割合安定しています。
150円程度の時期に比べると、輸入業者としては、気分的に少し楽です。
しかし、為替相場は、落ち着ていても、アメリカ国内の物価は上昇しているのです。
例えば、『YOUTUBE』などで旅行関係の動画を見ると、明らかに 飲食代は、数年前に比べると150%(1.5倍)になっていると感じます。
このことから、円の地盤沈下(価値低下)で、海外旅行のお得感は、既に失われつつあるように感じます。
パラゴンレプリカのレプリカホーンの研磨を行いました。
外注先のアルミ鋳造所から納入されたホーンは、型から外してバリを取って納入されています。
表面のホーン開口など平らに研磨する必要があります。
また、箱に設置するための金具を取り付けるために、表面を滑らかする必要があり 研磨するのです。
最終的に、ベルトサンダーで研磨するのですが、今回は、ジスクサンダーで大まかに水平面になるように研磨します。
ジスクサンダーで研磨して、ベルトサンダーに掛けれるレベルにしました。ベルトサンダーに初めから掛けても良いのですが、
サンドペーパーベルトを温存するためにジスクサンダー研磨するのです。
数字は、ホーンの重さです。研磨する量は微々たるもので殆ど重さは、変わりありません。
内外ともに研磨します。
研磨が完了しましたら、ドライバー取付用のボルト穴を開けます。
2023年 新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。 昨年中のご愛顧たいへんありがとうございました。
今年も、お客様のニーズに寄り添った製品をお届けできるように努力いたしますので よろしくお願いします。
2023年 元旦 良い天気です。 今年が皆様にとって良いお年であるようにお祈り申し上げます。
どの料理もたいへん美味しく頂きました。お酒もたっぷり頂きました。
2022年、今年もたくさんのお客様のご愛顧たいへんありがとうございました。
今年も引き続きコロナ禍に翻弄された1年でした。
加えてロシアのウクライナ侵略戦争も重なって ビジネスに大きな影を落としました。
戦争による欧米の物価高で、輸入品販売の弊社も 値上げせざるを得ない状況になり、
お客様にご迷惑をおかけして申し訳ござませんでした。
来年が、皆様にとって、最良の年になるようにお祈り申しげます。
3月22日出荷 通算第4号機 レストアして再販売致しました。 パーチクルボード製・ウォルナット突板ウレタン塗装仕様です。
水性ステインを使用しています。 少々赤いです。
4月22日出荷 通算18台目 米松合板・ウォルナット突板オイル仕上げ仕様です。17台目以降オイル仕上げを主に採用しています。
同じく18台目
10月1日出荷 通算3台目の委託販売 これもレストアして再販売致しました。
パーチクルボード製・エボニー突板ウレタン塗装仕様です。
今年も残すは、1週間ですね。 年末まで慌ただしい毎日です。
パラゴンレプリカのリフレクター板の曲げ作業も年内に終わりそうです。
寒波襲来のため、接着時間が伸びたので予定よりも遅れています。
C41 アンジェラス レプリカは、N7000を組込んだ特注品が、完成しました。
お客様からお預かりしたN7000は、初期型で後期型よりも造りが重厚であり、かなり貴重な個体です。
このような貴重な個体に、触れられてたいへん良い勉強になりました。
いつものウォルナット突板オイル仕上げです。
N7000初期型は、箱と比較して意外と大きいので、組込がたいへんでした。 右はボリュームです。連続可変です。
昨日の日曜日に続き、今日もたいへん寒いですね。
接着剤を使用する作業は、冷え対策が必要です。
白ボンドは約5℃以下になると接着不良を起こすことがあるので、温度管理が重要です。
リフレクター板は、1階で乗用車の隣に置いて曲げています。
車庫自体は、厚い断熱材で覆っています。
乗用車のエンジンの熱放出もありますので、外気が氷点下になっても室内は5度以上 を確保できるはずです。
更に曲げ用クランプを外して天日干しを終日行えば完全に接着剤が硬化するようです。
初雪の別府市内の山々
リフレクター板 畳1畳分の広さです。
3枚の積層で、約9mmです。底辺などを少々トリミングします。
C41 アンジェラス レプリカ 販売中 です。
安定した入手が難しい為に、仕様変更致しました。
詳細等は以下です。 どうぞご検討下さい。
C44パラゴンレプリカの制作で、各種米松合板を入手したので余材で制作してみました。
C41 アンジェラス レプリカ の新作を制作中です。
ウォルナット突板を貼ったところで、これから、オーディーズオイルを塗布して仕上げです。
少し色が濃くなり艶出ます。
前面のバッフル板の杢目は、左右に流れています。
側板の杢目は、左側板⇒天板⇒右側板に流れています。
主に12.7㎜厚5層ACサンド級(グッドワンサイド)の米松合板を使用しています。
すべて接合箇所は、より強固になる接合方法を採用しています。
アルミ材削り出しのアルミレッグです。
新採用の赤黒端子です。
ボックス内部です。 角に補強のグルーブロックを取付けています。
以前から欲しかった、トランス式アッテネーターのパーツを集めています。
300Bシングルアンプを使用していますが、左右アンプのボリュームで音量調整しています。
しかし、本来は、マスターボリュームで音量操作して、左右のパワーアンプのボリュームは全開で 使用するようです。
左右のボリュームを音量操作するのも毎回バランスが微妙で面倒です。
そこで マスターボリュームが欲しかったのです。
更に、入力セレクタースイッチと配線用として4N(フォーナイン)純銀線を手配しています。
300Bシングルアンプのボリュームです。東京光音の#2508という機種です。この機種もボリュームとしては優秀です。
エヴェレストレプリカで12時、パラゴンレプリカで10時の位置で音量調整しています。
セイデン ロータリースイッチ(36接点)+左右ファイメットトランス(36接点)です。まさにこの配置で配線します。
セイデンのロータリースイッチは、精巧な工芸品です。各パーツの精度が素晴らしく剛性もあります。
回転するとカチカチ鳴りますが、重さと感触が良いです。左右端子を分けるシールド銅板が入っています。
ファインメットトランス(36接点)です。このメーカーのトランスは、有名なアンプビルダーが使用しているものです。
ここ1~2週間は為替相場が、130円台後半で安定しています。
一本調子で円安相場に向かっていないのでひとまず安堵しています。
今回3台制作中の第7ロット用ウォルナット突板が入荷しました。
これもウッドショックの最中、ひとまず入荷したので良かったです。
同じウォルナット材を薄くスライスして和紙に貼り付けていますので、この製造ロット突板の木目の基調はこのようなものになります。
丸くロールして配達されます。
薄くスライスした突板を偶数枚貼って1枚の大判(4X8版)にしています。
偶数貼りの方が、左右均等に貼れるので歩留まりが良いのです。
ここ1週間は、汚れ仕事が多いです。
従って工房が埃っぽいです。
リフレクター板の材料を曲げる前の行程で、材料の接着を更に良くするためにサンドペーパーで
研磨して清掃するので、ほこりが大量に出る作業なのです。
曲げ作業は、寝ていても翌朝に出来上がる効率的な作業です。
作業終了間際に、接着剤を塗布してクランプで固定して、 翌朝クランプを外せば思い通りの形状にカーブした板が出来上がるのです。
翌朝のクランプを外す作業は、期待感があるのでいつも楽しい作業です。
合間の時間に、卓上旋盤で、C41 アンジェラス レプリカ アルミレッグ削りました。
36個削りましたが、15%くらいは、サイズ的に規格外がありますので没にします。
油まみれです。3Dプリンターと違い、手動の旋盤ですから、バラツキがあります。
削りは、刃物がシャープであれば、時間は掛かりませんが、研磨は、.3種類のサンドペーパーを使用するために
時間が掛ります。
箱に取付できるように、ネジ穴を掘っています。簡単に見えますが、手間が掛かっています。
更に、コンパウンドで、艶が出るように研磨します。
パラゴンは、小さい箱に低音ホーンを組み込んでいるので、カーブした曲面が左右で5枚あります。
内訳は、正面のリフレクター板・ アウターホーンの壁左右2枚・インナーホーンの壁左右2枚です。
今まで、18台制作したので、実に90枚の板曲げを行いました。
正面のリフレクター板は、薄い3枚重ねです。
厚いインナーホーンの壁は、4枚重ねです。
広い面を接着するので 均一に力を掛けないと、板が交互にずれたり、接着不良を起こしたりします。
昨日に曲げたパネルです。 また糊が乾いていない様です。
通常は、タイトボンドⅢをして組み立てていますが、板曲げの場合、大量に接着剤を消費するので、白ボンドを使用しています。
在庫が4袋で12キロありますが、塗布面が広いので消費量がかなり多いです。
このように、均一に接着剤を両面に塗布して貼り合せます。
最近、工房の中が埃っぽくて作業風景などの写真を撮影するのが億劫になっています。
ルーターワークが多い為に埃が舞うのです。
例えばパラゴンレプリカ制作で完成間際でも、手間が省ける作業にルーターは多用しています。
面倒で集塵機に繋いでいないもいけないですね。
C41 アンジェラスもご予約受けて製作しています。
小さなアルミレッグを卓上旋盤で削りだします。 木工作業とは、内容が全く違うので新鮮です。
同じ規格のものを制作しなければならないので、専用治具も制作しました。
突板を貼る準備中です。12ミリ厚AC級米松合板(グッドワンサイド)を使用していますが、多少くぼみやささくれ跡があるので
パテで下地調整しています。
板と板の接合は、一箱当たり8辺の接合箇所があります。 すべてに片胴付という方法で接合しています。