店長&スタッフ日記

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今年の1月末にアメリカで現地調達した米松合板が配達されました。

約半年も費やしてやっと届いたので感無量です。

米松合板は、ツーバイフォー住宅に使用されていますが、それは建材グレードであり、スピーカー制作には不向きです。

 過去20年くらい前からスピーカー制作用の米松合板は、市場に殆ど流通していません。

やはり輸入が難しいのと、現地での調達が難しいことが、日本での少ない流通の理由だと思います。

 今後、米松合板を使用してパラゴンレプリカを制作することを計画していますので、そのことについて日記をアップいたします。

 

船舶用合板19ミリ厚です。この19ミリ厚の合板の流通はごく少ないです。流通しているものは、ほとんどが18ミリ厚です。

表A級・裏B級・芯材B級の米松材を使用したでソリッドな合板です。なおA・B級材はかなり良質な素材です。

マリングレードの米松合板は、グッドツーサイドと呼ばれ、表裏両面とも仕上げ用のため小口にこのようなスタンプが

押されているだけです。

A級米松べニアを使用したの表面です。目につく節は皆無ですが、パッチの痕は、数か所有ります。

これは別の種類の合板で通称ACサンドです。 別名グッドワンサイドと呼ばれます。裏面のスタンプです。

裏面には節穴が数か所有ります。 

 この3連休は、たいへん暑かったですね。

 西日本豪雨の被災者並びに自衛隊・地方自治体・警察・ボランティアの皆様にお見舞い申し上げます。

毎日暑いので、作業には十分お気を付け下さい。  

 パラゴン レプリカの制作は、ぼちぼち進めています。天板と底板を大判(244㎝X122㎝)のパーチクルボードからカットいたしました。

今後の作業効率を上げるために必要なルーターテーブルのフレームだけ製作いたしました。

 

冷房の効いた部屋ではありませんので、天板と底板のカットは、重労働です。

ルーター作業が多いです。重いルーターを手に持っての作業は、危険であるし、カットの正確性も劣るので、

ルーターをテーブルに据え付けて作業しようと考えています。そのためにレーターテーブルのフレームだけ製作いたしました。

これに、ルーター専用のテーブルを上に取り付ければ、とりあえず完成です。

 この度の集中豪雨で被災された皆様に深くお見舞い申し上げます。洪水で流れ込んだ土砂を見て、今後の復興作業を思うと胸が痛みます。

さて、工房の清掃とゴミの廃棄をパラゴンレプリカ製作を同時に行っていますので、あまり進捗していません。

 工房は、かなり整頓されて、本格的な製作に準備が整いつつあります。

 先週に、ハードボードが入荷しました。

 これは、リフレクターパネルに使用する材料です。

オリジナルのパラゴン設計図に使用するよう指示されています。

 

リフレクター板の大きさにカットしています。

左奥に入荷したハードボードを置いています。

こちらは、19ミリ厚のパーチクルボードです。これだけで、20枚400キロもあります。ここまでの部材移動だけでもたいへんです。

今後、パーツを切り出します。 歩留まりは、80%くらいで、20%は、廃棄になります。

パラゴンには、米松合板、パーチクルボードほかに米松材のパーツが使用されています。

例えば、底板と側板を強固に接合するためにグルーブロックが使用されますが、 それが米松材です。 

また、裏蓋は、木ネジで取付ていますが、開け閉めでネジの保持力が損なわれないように、ネジが刺さるところに米松材を使用しています。

使用されている米松材の多くが厚さ19ミリ(3/4インチ)です。

アメリカではないので19ミリ厚の製材品など入手できないので、工房で製材しています。

複数台のパラゴンレプリカを制作する場合に大量に米松材が必要になるので19ミリ厚に製材いたしました。

19ミリ厚の製材品がすべての基本でこの材料から、各パーツを簡単にカット出来るのです。

 

大量にありますが、歩留まりはおそらく60%くらいだと思います。

長さ順に並べたところです。

 

下記の新製品が入荷致しました。 近日中に販売開始いたします。 もしお急ぎの場合は、お問い合わせください。

 

毎日梅雨らしい湿った天気が続いています。毎日、19㎜厚の米松材を切り出して鉋掛け等行っています。

並行して米松合板の木取り図を作成中です。

パラゴンレプリカの複数台分のパーツを一度にカットするので重要な作業になります。

木取りというのは、合板のサイズ2440㎝X1220㎝内で無駄無く材料を使用するためにパーツカット用の配置図です。

これまでパーチクルボードでは、かなり自由に縦横関係なくパーツの切り出しが出来ました。

しかし、合板の場合は、木目があるので、縦横自由にカットすることは出来ないのです。

合板は、通常奇数枚の薄板を交互に交差して貼り合わせています。(偶数枚の薄い合板ですが稀にあります。)

従って表裏の木目の方向は、強度があるのです。

パーツを切り出す場合に、長辺方向に木目が流れるようにカットしなければいけないのです。これは、木工の鉄則です。

合板には、この特徴があるのでパーチクルボードよりも木取りが制約されて歩留まりが悪くなりがちで、木取りが重要なのです。

 

 今回、輸入した19㎜厚の米松合板は、比重0.53です。パーチクルボードは、比重0.65です。

米松合板の方が18%くらい軽量ですが、曲げ強度は、比重に反比例して優れています。

表面硬度は、パーチクルボードの方が硬いです。米松合板は、外力に対して粘りがありますが、パーチクルボードは、表面は硬いが、脆いということになります。

木ネジの保持力も米松合板 の方が優れます。

米松合板でパラゴンレプリカを制作した場合、10~15㎏程軽くなると思われます。

このように米松合板は、パーチクルボードとは、全く違う特長の材料です。

米松合板を使用した場合、どのようなパラゴンレプリカになるか非常に楽しみです。

この「米松合板とは」のシリーズは今回で終わりとさせて頂きます。

 

 現在使用しているJBL LE8-1のバスレフ箱です。12㎜の国産カラマツ合板を2枚貼り合わせて24㎜厚のボックスにしました。

42リットルの容積です。自家用ですので、つい鉄則に反して、側板を短辺方向に木目が流れるようにカットしてしまいました。

内部には、米松角材で補強を入れていますので、特に音質には影響しないと思います。

カラマツ合板は、構造用合板で建材グレードで、非常に安価です。 近くのホームセンターで、セレクトさせてもらったので

幸運にも節が表面にないものを入手出来ました。溝切して木ネジと接着剤で強固に組み立てています。

先日、あるお客様から次のご要望がありました。米松合板を使用したパラゴンレプリカについて、費用対効果も考慮する為に本当に音質がどうなるか知りたいということでした。

さらに、音の傾向を知りたいので、プレーンバッフルを制作して米松パラゴンの音の傾向を教えて欲しいとのことでした。

 私も、米松合板で制作されたパラゴンを試聴したことはありません。

音質の違い等を自信を持ってお答えできないので、米松合板でプレーンバッフルを製作して試聴することは、今後のパラゴンレプリカの販売に 有益と思いました。

しかし、資金や時間に余裕があるわけではなく、プレーンバッフルの制作まで手が回らないのが実情です。

 そこで、大昔のステレオサウンド誌で製作された米松合板製のプレーンバッフルの記事中で、その音の傾向を紹介していますので、その記事から抜粋してご紹介いたします。

ステレオサウンド誌 41号  マイ・ハンディクラフト 15”スピーカー用プレーンバッフルをつくる

この記事の概要

★桜合板によるプレーンバッフル  

35㎜厚の桜合板を使用し120㎝X120㎝ のバッフル板に桜材の角材(40㎜X55㎜)を補強材として使用したもの。

この桜合板のプレーンバッフルでタンノイやアルテックを試聴したところ予想以上の響きの良さが感じられた。

そこでこの良い響きは、桜材によるものかまたは、プレーンバッフルの特質なのか見極めるために、JBL・アルテックなどのエンクロージャーでかつて使用されていた響きのよいことで定評のある米松合板を使用したプレーンバッフルを製作した。

★米松合板によるプレーンバッフル

32㎜厚の米松合板を使用し120㎝X120㎝ のバッフル板に桜材の角材(36㎜X72㎜)を補強材として使用したもの。

なお、合板の厚みですが、19㎜厚と12.7㎜厚の米松合板を接着したものを使用した。

SS誌の試聴室で プレーンバッフルに造詣が深い長島達夫氏と山中敬三氏 が試聴してその結果をコメントしている。

〇タンノイHPD385Aでの試聴結果

編集者:タンノイHPD385Aを米松合板にマウントした状態の音は如何でしたか。

長島:音像の定位や奥行感などは、桜材のプレーンバッフルと基本的に変わりはありません。

しかし響きがまるで変ってしまい、音がもっと明るく軽快になったと思います。

山中:音が単音になると言ったらおかしいですが、桜材のプレーンバッフルの場合は、音にハーモニクスがのってひとつの響きをつくりあげるという印象があったのです。

米松材のプレーンバッフルでは、スピーカーユニット自体の持つキャラクターがもっとストレートに出てくるように思います。

HPDになってからのタンノイは、コーン紙の質量がかなり重くなっているためか、コーンのファンダメンタル領域に独特な癖があるにですが、それがより強く出ていたようです。

長島:この前の桜材のプレーンバッフルで同じHPD385Aを聴いたときは、新品のタンノイとは思えないような滑らかな高域が出て驚いたのですが、米松材のプレーンバッフルでは、新品の状態のタンノイ本来の音がそのまま出てきたように思います。

山中:タンノイのオリジナルエンクロージャーは、桜材のプレーンバッフルと同じ様な響きを持たせているように思います。

 音に共通性が感じられるのです。ところが、今度製作した米松材のプレーンバッフルで得られた音は、タンノイを使った既存のスピーカーシステムで言えば、ロックウッドのイメージに近いように思いました。

〇アルテック604-8Gでの試聴結果

編集者:アルテック604-8Gを米松合板にマウントした状態の音は如何でしたか。

山中:アルテックらしい明るい音色が十全に生かされていると思います。

バッフル板のサイズが120㎝X120㎝ですからファンダメンタルズはどうしても不足気味で、全体としては全体的にハイ上がりの傾向の音です。量感としては足りなくても出てくる低域のクォリティは素晴らしいものです。

長島:アルテックの持っている中域のエネルギー感が非常にストレートにスパットと出てきて、アルテックらしい強さが感じられます。

山中:バッフル自体が非常に強固でスピーカーユニットからのエネルギーに 強烈に反発して効果的に響いているのが実感できる音ですね。生き生きしていて伸びのあるいい音ですね。

〇その他、この記事中の編集者等の米松合板バッフルについてのコメント

米松合板製のプレーンバッフルは予想通りスピーカーユニットのキャラクターをより素直に出してくれたが、補強材の入れ方や設置の仕方に注意いなければならない。

この記事の内容から米松合板の音質は、明るく軽快な響きで、スピーカーユニットのキャラクターをストレートに表現する傾向のようです。

左が米松合板のプレーンバッフル、右が桜合板のプレーンバッフル

上が桜合板のプレーンバッフル、下が米松合板のプレーンバッフルです。補強材の使い方が違います。

 流通している米松合板の厚さについて説明します。

かつてJBLは、1950年代後期から60年代初頭にかけてパラゴン、メトロゴンの設計図を販売していました。

そこに記載のある殆ど合板・パーチクルボード等の厚さは、3/4インチ(19㍉)、1/2インチ(12.7㍉)です。

しかし、制作用に同じ厚さの合板を入手したいのですが、困難になっています。

実際には、殆どこの厚さのものは、販売されていないのです。

厚さが、1ミリも異なれば音質にも影響しますので、入手容易な合板を使用したくないのです。

アメリカの市場で、なぜ希望する厚さ(19㍉)の合板が少ないのか簡単に説明いたします。 

更に複雑なことに、厚さの表示には、2種類あります。

NOMINAL (表記上の、額面の、名目の、名称上のという意味 以下ノミナルと表記する )と 

ACTUAL(実際の、現実のという意味 以下アクチュアルと表記する)の二つです。

 実際に、3/4インチ厚(19㍉)と店頭で表示があっても、23/32インチ(18㍉)であることが殆どです。

初めから23/32インチと表示している場合も多々あります。注意して合板を選ぶ必要があります。

なぜノミナルとアクチュアルの表示があるのかは以下です。

 

1 木材製品ですので、製造したときの厚さから店頭に並べ頃には収縮して薄くなるため、このような表示にしている。つまり製造したときは、19㍉厚でしたが、ユーザーが使用するときは、18㍉厚になっているということです。このようなことは実際に過去にあったと思いますが、乾燥材を使用している現在では、当初から18㍉厚で製造しているはずです。歴史上の慣行が現在も残っていると思います。

 

2 サンド掛けのために薄くなるから、ノミナルとアクチュアルの表示があるという説です。 つまり19㍉厚で製造したが、表裏面にサンド掛けしたために18㍉厚になるということです。

 

3 ほかにも、木材が原料なので、表面に多少の凹凸があり19㍉厚で製造しても1ミリ程度余裕を見て、最低保証値として18㍉で表示しているとの説もあります。

 

合板製造には、100年以上?の長い歴史があり、流通の便宜上ノミナルとアクチュアルの表示が業界で慣行になったようです。

参考までに、収縮のない材料で製造された、MDFやパーチクルボードは、単純明快でアクチュアル表示のみで19㍉厚等のものが

販売されています。

 ところで、日本では、アクチュアル表示のみで一目瞭然ですね。

私が、オーデイオに興味を持った1970年代後期頃には、19㍉厚(アクチュアル)の米松合板が、日本でも流通していた覚えがあります。

しかし現在 では、アメリカでも18㍉厚(アクチュアル)が主流で、19㍉厚(アクチュアル)のものは、殆ど流通していません。

だから、アメリカのビンテージスピーカーを製作する場合は、材料調達で非常に苦労しています。

 

ABサンドとACサンドの厚さ(アクチュアル)が表示されていますが、このうち、3/4、1/2インチの合板の流通は非常に少ないので

ご注意下さい。

スピーカーボックスに使用できるAPA(アメリカンプライウッド協会)の認定した米松合板について述べます。

 一般的に建材用の米松合板は、サンド掛けされていないので、表面が平ではなく、オーディオ用としては不向きです。

サンド掛けされていれば、突板を貼ったり、ペイントできます。また、接着剤の付きも良いです。

米松合板には、必ずAPAのスタンプが押されていますので、スピーカーボックス制作に相応しい米松合板を紹介いたします。

 

マリン プライウッド 

米松合板の最高峰です。 この合板は、表面・裏面・中芯材まですべてBクラス以上の米松(ウエスタンラーチを含む)

で製造されています。

唯一、米松100%なのです。 このマリンプライウッド以外の合板は、中芯材は、他の針葉樹を使用することが許容されています。

しかし、マリンプライウッドは、表裏面・芯材ともにB級以上の米松べニア(薄板)で製造されなければいけないのです。

中芯材の節穴等の大きさは、厳しい基準が課せられています。つまり節穴は殆ど無いのです。

このスタンプは、、表面・裏面ともに仕上げグレードなので、エッジにスタンプが押されています。

表面・裏面ともに A 級のべニアを使用 屋外使用可能な接着剤使用 です。 000は、ここに認定工場の番号が入ります。

PS 1-83は、米国商務省の合板製品規格です。ただし現在は、改編されてPS1-95になっています。

 基本的に、中芯材まで節穴が殆ど無いので、合板がソリッドです。これでスピーカーボックスを製作した場合、

良い響きになるのではないかと思います。今回は、この合板をアメリカより輸入しました。

 

 

 

ABサンド・ACサンド

表面にサンド掛けされたグレードです。これは、建材グレードではなく、家具・造作等に使用する合板です。

中芯材まですべて、米松を使用しなくても良いことになっていますので、米松100%の合板ではないようです。

 割合入手可能で、値段も中庸で使用しやすい合板です。 中芯材の節穴等は、ある程度許容されています。 

上が英語版、下が日本語版です。 今回は、このACサンドも輸入しました。

 

かつて 日本語版のAPAパンフレットがありましたが、現在合板の比率が下がってきたので、このパンフレットは、廃止になった

ようです。

 

 

スタード・アイ・フロアー

これは、床材用の建材グレードですが、表面はサンド掛けされているのでスピーカーボックスに使用可能です。

厚さが最大で28㎜のものがありますので、大きいボックスにも使用可能です。建材グレードといっても品質が劣るというものでは

ありません。表面は、Cプラグド級です。 節穴は、合成樹脂材で埋められてサンド掛けされています。

床用合板ですので、一体性を確保する目的でさねはぎ加工されています。

中芯材まですべて、米松を使用しなくても良いことになっていますので、米松100%の合板ではないようです。

 割合入手可能で、値段も中庸で使用しやすい合板です。 中芯材の節穴等は、ある程度許容されています。 

私は、この合板で、巨体のDD55000 エベレスト レプリカを制作しました。 この厚い板を使い、なるべく振動を抑えた

強固な設計にしました。

 

この28㎜厚米松合板で製作した、DD55000 エベレスト レプリカです。 側板は2枚重ねで56㎜あります。

この箱は、米松材の補強も多く入れているので、重さ約150キロ以上(ユニット含まず)です。

ウーハー用のバッフル板には、無節のセレクトした合板を使用しました。

 

以上 合板の説明でしたが、説明文中に出てきた 米松べニア(薄板)の等級についての説明です。

一般的に言って、A級べニアでも日本人から見れば普通のグレードです。数か所に節穴の補修があります。

全く欠点がないというわけではありません。

やはりアメリカ製ですから、少し大雑把な面がありますのでご留意ください。 むしろ、フィンランド バーチ合板等の方が

丁寧に製造されている感があります。 

  補足として、A級べニアの上にN級という等級もあります。 欠点がごく少ない優秀なグレードですが、市販された合板を見たことが

ありません。

 

 

 

 注文した米松合板は、船に載って順調に航海してアラスカ沖まで来ています。

船のスピードが15海里となっていますから時速27キロということで相当遅いですね。

次の寄港は、釜山港でコンテナを下ろして小さい船に積み替えして、門司港へ運びます。

 前回は、アメリカで生産されている合板の業界団体について簡単に説明しました。

このAPA(アメリカ合板協会)は、当初米松合板(ダグラスファープライウッド)の業界団体でしたが、近年では、環境保護・資源再利

用・技術革新等から多様な合板類を扱う業界団体になっています。

ここでは、スピーカーボックスに使用可能な米松合板にフォーカスします。

今回は、米松合板に使用される樹種です。 実は、通常流通されている米松合板は、100%米松(ダグラスファー)製ではありません。

表面裏面が米松でも芯材まで米松を使用するように製品規格(PS 1-95)は要求していないからです。

つまり殆ど米松合板の芯材が米松をしなくても良い規格で製造されているのです。

APAは、建築・工業用合板に関する米国商務省のPS 1-95の合板規格に準拠して製造されていることの証明で製品にお墨付きのスタンプを押しているのです。

 ただし100%米松製の合板も販売されていますので今回輸入しました。このグレードの合板は、次回以降に説明します。  

樹種ですが、下記の通り強度順に分けています。

この表は、米国商務省の合板製品規格 PS 1-83の樹種区分です。

約70種の樹種を曲げ強度・剛性にに基づき5つのグループ分類しています。

最も強度のある樹種をグループ1として以下2・3・・・と弱い樹種に分類しています。

APA合板のスタンプには、どの区分の樹種なのかグループ番号で表示されています。

 

下記がAPAのスタンプです。 表面A級 裏面C級 屋外用 サンド掛けされた米松合板のスタンプです。

このグレードは、建材用ではなく、家具、造作、工業製品等向けです。通称ACサンドといわれています。

そこに表示されている グループ1が米松とそれに類する樹種を使用した合板であることを示しています。

樹種区分表です。 グループ1から5まで、約70種の樹種を強度等順に区分けしています。

表 まずグループ1の樹種の説明です。(すべてにコメントしていません。)

アピトン・・・南洋材で木製ホーンなどで使用されます。有名なところでは、パイオニア EXCLUSIVE(エクスクルーシブ) model 2402の ボックスにアピトン合板が使用されていました。非常に重く強度があります。しかし、けっして高級な素材ではありません。その対腐朽性から枕木等に使用されています。

バーチ・・・高級スピーカーボックス用で使用されています。バーチ合板は、扱ったことがありませんが、製品のばらつきが少ないようです。密度が高い合板で、製品としては、米松合板よりもグレードが高いと思います。

米松1(ダグラス ファー)・・・あの独特の木目の樹木です。堂々とした樹高80メートルになり、生産量、強度も針葉樹では、ナンバー1の樹木です。

全体的にオレンジ色の赤みがあり、持つと重く確りした印象の樹種です。

木肌は、ヒノキのように緻密ではなくやや粗いです。年輪が明確に出ています。

産地によりばらつきがあり、優秀なものは、非常に重く強度が大です。

乾燥したものは加工性が非常に良く反りなどが少ないです。

ダグラス ファーと呼ばれるのは、1700年代後半にデビッド ダグラスという植物学者が発見したからです。

ファーとは、松ではなくモミ類です。

米松1となっているのは、産地による強度分類によるからです。

米松1は、ワシントン・オレゴン・カルフォルニア等で育成分です。 

 

ウエスタン ラーチ・・・日本でもラーチ(唐松)合板として販売されているのでコメントします。

アメリカでは、米松とこのウエスタンラーチは、同等に扱われています。 

つまり、樹種は違うのですが、外観、強度などが見分けがつかないくらい同じですから同様に扱われているのです。

しかし、圧倒的に米松の産出量が多いのでラーチの比率は少ないはずです。

日本のラーチとアメリカのそれの比較ですが、樹種の違いは遺伝子検査の結果を見たわけではないのでわかりません。

しかし、育成した産地の気候条件で大きく樹木の品質が変わります。

一般的にアメリカの方が、大きいい木を伐採しているとおもいます。 

ウエスタンラーチは、米松の育成地域とは、異なりオレゴン東部・ワシントン東部・アイダホ・モンタナとされています。

 米松よりも小柄な木で樹高60メートルです。

日本で販売されているラーチ合板は、建材グレードですが、価格も手ごろでコスパが高いと思います。

ホームセンターなどで、選定させてもらえば良い木目の合板も入手可能です。

ただしサブロク版で小さくて木取りの効率が悪いことや、希望する厚さが無いことが難点です。

 

サザンパイン・・・これも外せない樹種です。

ロブロイ・ロングリーフ・ショートリーフ・スラッシュの各パイン(松)材の総称です。

これは、アメリカの南部の樹種で、黄色いので、サザンイエローパインとも表現されます。

これも米松と並ぶ優秀な樹種です。全体的に黄色く、木目が明確で、重く強度があります。

アメリカ西海岸では、米松材は主流なので殆ど流通していません。

当方の地元に城島遊園地にジュピターという木製ジェットコースターがあります。

それがこのサザンイエローパインで作られています。

完成して30年くらいになりますが、現在も稼働しています。

乗ったことがありますが、カタカタと音が出てスリルがあります。

薬品加圧注入していると思いますが強度がある樹種です。 

なぜ名称がジュピターなのかですが、英語訳は、木星ですね。お分かりだと思いますが、素材は、木製です。  

グループ2以下は、省略いたします。

ただし、グループ2の米松2は、ユタ・ネバダ・コロラド・アリゾナで育成した米松が該当します。

この産地の米松は強度が劣るということになります。  

スピーカーの話題ではありませんが、我々貿易業者は、購入した商品の所在を常に把握しています。

宅配便の荷物追跡よりも精度が高いです。

例えば、船便でアメリカから日本に輸入する場合、コンテナを載せる船が決まると 1分毎にGPSで船の位置を表示するネットサービスがあるためです。

現在、その本船(コンテナを載せる船)が、シアトルのハーバー島(セーフコフィ-ルドの対岸辺り)の岸壁に停泊して コンテナを積み込みしているのです。

このネットサービスは、素晴らしいことに、これまでの本船の軌跡、これからの予定寄港地、本船の大きさ、現在の運行スピード、喫水線の深さ等情報が満載です。

リアルタイムの動画はないのですが、例えば喫水線が浮かんだり沈んだりしていれば積込中がわかるのです。

この本船は、長さ366メートル 幅48メートル 14万トンで巨大船ですが、現在この程度のクラスの船は、珍しくありません。

アメリカ海軍の原子力空母よりも大きいのですが、長さ400メートルを超える巨大コンテナ船も運送効率から運行しています。

おそらく本船は、アラスカ沖~アリューシャン列島~東北沖~神戸港~門司港の経路で運行されると思います。

しばらく注視します。

 

この本船は、巨大です。コンテナは、1個当たり長さが12メートルです。まるでお茶碗に山盛りのごはんという感じですね。

シアトルのコンテナ埠頭です。私は、1月のアメリカ旅行でシアトル訪問予定でしたが、仕入業務遅延のためシアトルタコマ国際空港以北には行けず残念でした。

 私がオーデイオを始めた40年以上前から欲しいと思っていた米松合板が来月中旬に入荷します。

かつて1950年代のJBLやアルテックのビンテージスピーカーに使用されていました。

しかし現在の流通状況を考えると幻の材料といっても過言ではないように思います。

不思議なことに国内では、米松材は大量に取引されているにもかかわらず、米松合板は、以前から取り扱い業者が殆どありません。

ビンテージスピーカーが好きなマニア様でも実際のところ、米松合板について詳しい方は殆どいないと思います。

アメリカの林業工業製品ですから、ネットで調べても日本側に詳しい資料もありません。

この材料について非常に興味があったのでこれまで長年にわたってアメリカの業界団体から資料を取り寄せて調べました。

膨大な資料があるのですが、スピーカーボックス材料用として選定されるの米松合板のみにフォーカスをあてて説明いたします。

 まず、米松合板は、林業・工業製品ですので、日本のJAS規格に相当するアメリカの業界団体の製品規格で製造されています。

それは、APA エンジニアードウッド協会 と申します。 APAは、アメリカン・プライウッド・アソシエーションの頭文字の省略形です。

アメリカで生産される合板類(合板関連を含む)に必ずJASマークのようにAPAスタンプが押されています。

APA(アメリカのサイトで英語です。)https://www.apawood.org/plywood

APAの簡単な歴史です。  1933年に ワシントン州 タコマで設立しています。 ここは、良質な米松材の最大の産地です。

それまでのダグラスファー合板協会が名前を変えて製品の規格統一と業界の発展のため設立された歴史ある非営利業界団体です。

もともと米松合板の業界団体でしたが、ここ30年で業界の環境が大きく変わり、合板の生産は減少し、OSB(オリエント ストランド 

ボード アスペン等の木片の向きを統一してを接着剤で固めた板物)が主役になってきています。

将来的にさらに合板の製造は少なくなり、何十年後には市場から姿を消すと思います。

 

 1950年代に製造されたスピーカーボックスにAPAのスタンプを見たことはありません。 

JBLやアルテックが、合板メーカーと直接取引したのでAPAスタンプが無いのかもしれません。 

ただし、合板の表裏がハイグレード(AまたB級)である場合は、スタンプは表面に押さず木口に押すために目立たなくなります。

スピーカーボックスでは、節穴や欠点のある建材グレードを使用せず、高級なグレードの合板が使用されていたはずです。

見かけを重視する場合、表面にそれを損ねるスタンプなど押さないのです。

逆を言えば、グレードの低い合板には、外観を考慮しないので表面に堂々とAPAスタンプが押してあるのです。

 

 次回は、スピーカーボックスに使用可能な米松合板の樹種や種類についてです。

 

APAに認可を受けて生産された合板には、各工場でこのスタンプが押されています。

11人載っても大丈夫な米松合板ということでしょうか

4月下旬に、通算9台目となるパラゴンレプリカを無事納品して少し休んでいました。

本日、アメリカの運送会社の倉庫から、米松合板等のパラゴンレプリカ用の材料が出荷されたと連絡が入りました。

今月28日に門司港に到着して、通関など経て実際に手元に届くのは、6月上旬だと思います。

今度、使用する米松合板については、後日詳しくレポートいたします。

新材料が入荷するので、少しやる気が出てきました。

パラゴンの影も形も全く無い工房で、 まず行うことは、材料の調達です。

米松材をひたすら集めて、手押し鉋や自動鉋で19㎜厚等の板を作っています。

パラゴンの設計図からインチサイズの厚さの素材が指定されているので、独自に製作する必要があるのです。

厚さ同時に、莫大な量の端材が出るので 処分いたします。

 

4月下旬に納品しましたパラゴンレプリカです。 日本家屋ですが、お部屋に良くお似合いだと思います。

各方面から、材料の選定を行っているところです。これらの部材の約30%は、端材として廃棄します。

 1月末に2週間にわたり行ったアメリカ旅行でした。しかし、まだ旅行が完結していません。

というのは、旅行の主要目的であるパラゴンレプリカ用の材料・工具等を購入しましたが、そのお買い物品が届いていないからです。

もうすでに、3か月も倉庫に滞留していました。先日、運送会社から、5月3日に出荷して同28日に門司港に届く連絡ありました。

一歩前進で、少し安心いたしました。とにかく今回の買い物は、時間が掛かり困難でした。

米松合板、木工工具、接着剤、木ネジ等を購入したのですが、届くまでパラゴンレプリカの制作が遅れますが、

何とか届くようなので安堵しています。

 今回のアメリカ旅行は、前半は、アリゾナの乾燥した晴天で、後半は、オレゴンの冬の長雨でした。

買い物は、日本で買い物するとは大違いで、外国人の私がお金さえ払えば購入できるというものではなく、本当に苦労しました。

2週間も十分な期間滞在したのですが、約半分は、買い物に費やしてしまい、非常に後悔しています。

訪問したかったエバレットのボーイングの工場や航空博物館には残念ながら行けませんでした。

またポートランドの美味しいコーヒーを求めてのカフェ巡りも出来ませんでした。

また、近い時期に必ず訪れたいです。

 

LA上空です。 LAX着陸直前です。

LAXで国際線から国内線に乗換して、アリゾナ州フェニックス上空からです。 全体的に砂漠地帯です。

フェニックス近郊の楽器博物館からです。雲が殆どなく乾燥しています。

ツーソン郊外のサワロ国立公園からです。どこまでも砂漠が続きます。

フェニックスのスカイハーバー国際空港からのダウンタウン方面です。

これからシアトルのシアトルタコマ国際空港に向かいます。搭乗したデルタ航空のエンブラエルERJ-175という機材です。

偶然、私のスーツケースを積み込み中でした。

フェニックスよさらばです。

ポートランド近郊のワシュガールからフード山が見えました。手前は、コロンビア川です。

このニューシーズンマーケットでお土産を買いました。

シアトルタコマ国際空港です。これから成田国際空港まで搭乗するボーイング767です。さらばアメリカ。

 

本日、パラゴンレプリカを納品いたしました。無事にお客様のリスニングルームに組立設置することがホットしているところです。

 

古民家の一室をフローリング貼りにしています。 和風のお部屋にも良くマッチするパラゴンです。

 

父母祖先の家が、車で約1時間のところにあります。

もう彼是10年以上も空き家状態です。

 毎年、3月から4月にかけて、清掃やメンテ作業のために数日間通います。 

本日草刈りをしていると、ブルーシートが掛かっている塊に気付きました。

いつも見慣れていたのですが、家に隣接しているので、放火が心配になり、中を見てみました。

そうしたところ、中は、製材された 木材で、整然と積んでありました。

驚いたことに10年以上も屋外に放置されていたにも拘わらず腐れなど皆無であり、ずっしり重い南洋材だったからです。

断定出来ていませんが、マホガニー材ではないかと思っています。

何材であれ、木工を行っている者にとってお宝です。 

遺してくれた父に感謝です。

 

今月納品のパラゴンレプリカの前脚を取り付けました。

前脚の取り付けは、最後の難所です。前脚をうまく設置出来るとパラゴン全体が決まります。

特に、前脚の上部は、2ミリでもズレて設置すると全体が残念なパラゴンになってしまいます。 

従って細心の注意を払って作業を行っています。 

前脚・ホーン・リフレクター板の各パーツの位置関係が調和良く設置出来れば、

我ながらウットリするパラゴン独特のフォルムになります。

 

右脚です。塗装は、このあとトップコート工程があります。

ホーンにガタつきなく溝切しています。

左脚です。

直立し、しかも左右対称になるように削っています。

左脚上部です。これも左右対称の削っています。

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アメリカ旅行中は、レンタカーで移動していましたので宿泊には、モーテルを利用しました。

ダウンタウンにあるホテルは、あまり利用しません。

それは、車の駐車場が無くて、駐車料金が有料になったりするからです。

市街地に徒歩で行けて、便利ですが、私の旅行スタイルに合わないので、モーテルを利用しています。

モーテルは、基本的に宿泊費が安くて、部屋広くて、 簡単なキッチンがついています。

通常は、広い部屋にダブルベットが1つないし2つあります。 WIFI完備(有料の場合もあり。簡単な朝食付きです。

宿泊費は、ピンからキリまでありますが、 一泊当たり$100未満でも十分広く清潔で快適です。 

中には、料金のわりに 不潔でサービスの悪いモーテルもあるので、予約サイトで吟味して選定することが重要です。

アリゾナ州ツーソンの空港近くのモーテルです。

このように駐車場が広く敷地が広大です。

日本のビジネスホテルと比較して部屋はかなり広いです。ここはキッチンが付いていません。

 

オレゴン州は、西海岸の北西部に位置します。地図では、カリフォルニアの隣上の州です。 

太平洋沿岸から 少し奥まったところに南北に連なるカスケード山脈に、遮られた湿気が雨になり、広大な森林を形成しています。

ポートランドの町を歩くと大木が多いの気づきます。

この地方は、良質木材の一大産地で、オレゴン州、ワシントン州、ブリティッシュコロンビア州から米材として

大量に日本に輸入されています。

木材を扱う者として、一度は訪れたかったワールド フォレストリーセンターを訪れました。

 

ポートランド郊外に位置し、近くには動物園・日本庭園等あります。

建物は、当然木材で建てられています。 吹き抜けのある巨大な木造建築物です。

ハーベスター(木材の収穫回収機)の一部です。巨大な立木を瞬時にログにして運び出します。

年輪比較です。 60年、240年、635年 と次第に巨大になります。 目の詰まった良材です。

樹齢635年で、この木が、見てきた歴史上起こったことが記載されています。

最高級の米松合板です。 おそらく、博物館展示用で最高クラスの米松が使用されています。節が皆無です。

公園に行くとこのような大木が多くあります。

木材産出用のSLです。